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ちょっと笑える小話集―思いは伝わる

思い 100万円 甲子園 笑い話

人の思いって伝わるもんなんです。

 

高校時代、僕の友人は野球部に所属していました。

 

うちの高校は勉強の成績は中の下くらい。 スポーツも中の上くらい。

 

とりわけ特徴のない高校でした。

 

ところが3年の夏の大会でまさかの快進撃が始まってしまったのです。

 

いつもは2~3回戦で強豪校と対戦して負けてしまうのですが、くじ運が良かったこともあり、あれよあれよという間に決勝戦まで進んでしまいました。

 

そうです。 あと一回勝てばあの甲子園に出場できるところまで来てしまったのです。

 

これには学校側も大慌て。 すべてが後手に回ってしまい、何の準備もないまま決勝戦に臨む事になったのです。 

 

準決勝以上に進んだチームで現地集合はうちの高校だけ。 ほかはチームバスを持っているか少なくともチャーターしていましたが、あまりの想定外の事にそんな事を考える余裕がある人が誰もいなかったのでしょう。

 

そんな状態で決勝戦が始まりました。 相手は甲子園で何回も優勝している超有名な強豪校です。

 

勢いに乗っていたうちの学校は何とその強豪校相手に3回を終わった時点で4点もリードしていたのです。

 

しかし、ここで無情にも豪雨になってしまい、結局雨天順延になり次の日に再試合となってしまいました。

 

その日の夜、理事長が校長、教頭、顧問、野球部の生徒、その保護者たちを学校の会議室に緊急招集しました。

 

全てが後手に回ってしまっていた為に何とかしなければならないと思ったのでしょう。

 

理事長は決勝戦進出が想定外であったことを認め、保護者に協力を仰ぎました。

 

「甲子園に行くという事は大変な事です。 学校としても全力でバックアップしたい。 しかし、うちの学校にとっては初めての事です。 協力者が圧倒的に不足しているのが現状です。 とりあえず各家庭100万円づつ用意して頂きたい。 3年生の登録部員が18名なので1800万円あれば何とか甲子園に連れていけると思います。」

 

保護者達はザワザワしていました。

 

当然どの家庭もそんなに余裕のある家庭ではありません。 親たちは100万円という金額に完全にビビッてました。 もちろん100万円ぐらいは何とかできるとは思うのですが完全に想定外の支出であり、想定外の支出としては100万円は大きすぎる金額です。

 

中には裕福な家庭もいて100万円以上の支出を申し出たところもあったらしいです。

 

でもこれもすべて決勝戦に勝って甲子園に行けたらの話。

 

とりあえず勝たなければ話になりません。

 

でも、人の思いって伝わるんですね。

 

 

 

 

ボロ負けでした(笑)